その昔、Macには「ことえり」という日本語入力が備わっていました。
それはそれは、変換精度が低いことで有名でした。(あ、筆者はそんなことはないと思っていましたけどね!)
そして、2014年のOS X Yosemiteから、「ことえり」が廃止されiOSで採用された「日本語入力」ベース(と思う)の「日本語入力プログラム」に置きかわり飛躍的に精度が高まりました。
そして、今こそ、「日本語入力プログラム」の性能を見直す時が来た!と確信したのです。
Macの「日本語入力プログラム」を見直すことになった経緯
しばらく筆者は「Google日本語入力」を使っていました。
速い、賢いと、最高のパフォーマンスを出してくれました。
しかし、ここひと月くらい、「そういえばライブ変換あったよな〜」と思って、「日本語入力プログラム」を試したら、これがめっちゃ快適!
というわけで、記事にした次第です。
ライブ変換がすごい!
とにかくこれがすごいです。
ライブ変換自体は、2015年のOS X El Capitanから搭載されているのですが、当時は遅くて使えなかったのを覚えています。
それが、今や超快適に!(今から数年前のMac(Macbook Pro Late2013(Core i5 メモリ16GB))でも快適です。)
プログラムの最適化、というのは侮れません。
で、ライブ変換とは何か、というと、変換キーを押さなくても変換してくれる機能です。ライブ変換の結果が気に入らない時だけ、変換すれば大丈夫。
確定キー(Enter)のみでどんどん入力ができてしまいます。
しかもAppleの「日本語入力プログラム」は精度がかなり高い。
下の文章は、ライブ変換のみ(変換キーなし)で入力したものですが、一部の「吾輩」の文字が「我輩」になっていることを除けば、ほぼパーフェクトです。
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ちなみに先頭の文章。「吾輩は猫である」ですが、これ、「わがはいは」までだと、ライブ変換の結果は「我輩は」ですが、「ねこである」まで入力すると、なんと「吾輩は」に変わるという芸の細かさ。この精度の高さはなかなか他では見られないのではないでしょうか。
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![](/wp-content/uploads/2019/06/3aa25d521cccf767a7eaf2b0ab0c8a0d.png)
カタカナから英語にも変換してくれる!
カタカナで入力した英語を英語スペルに変換してくれる機能(?)もあります。
最近IT界隈で流行り、かつ、綴りが分からない単語の代表、Kubernetesも。
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このとおり。他にも色々試してみました。
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![](/wp-content/uploads/2019/06/d96848f676b84b7770dc42e04884a623.png)
Google Chromeに至っては、「ぐーぐるくろー」だとこんな感じ。
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でも最後の「む」を入力した瞬間こうなります。
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他にも、カタカナだけでなく、日本語モードのまま、「apple」と入力すると「Apple」になったり、「windows」と入力すると「Windows」になったりと、英語をそのまま入力できる機能もあります。
サジェスト(補完)機能がすごい!
もちろん、今流行りのサジェスト(補完)機能もあります。
他の日本語入力(Google日本語入力やMicrosoftIME)にもありますね。
でも決定的に違うところがあるのです。
それは、「サジェスト選択後に変換できる」ということです。
例えば、メールなどでよく入力する「いつもお世話になっております」を入力する場合、「いつもおせ」で、サジェストしてくれます。
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で、補完したいので「いつもお世話になって」をTABキーで選択して、Enterキーを入力、その後・・・
![](/wp-content/uploads/2019/06/69bd102c0d2f9118eaf90eb0531c4e45-1.png)
部分的に変換しなおすことができます。
![](/wp-content/uploads/2019/06/2f31c1e3e1d14b83da352c4e984121d1.png)
絵文字も変換できる!
絵文字の最先端を行くAppleですから、絵文字の変換も余裕です。
顔文字も辞書に登録されているようです。
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他にもこんな便利な機能が!
矢印の入力
SKKで搭載されて(?)、Google日本語入力にも搭載されている矢印入力機能。
zh、zj、zk、zlでそれぞれ、←、↓、↑、→が入力できます。
日付の入力
あと、日付の入力。「今日」、「明日」、「明後日」、「明々後日」、「五明後日」、「弥明後日」が日付に変換できます。
しかも、令和に対応。「元年」に対応です。
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![](/wp-content/uploads/2019/06/a53ee40671e71817289c14e30a126d1a.png)
ちなみに、Google日本語入力では、曜日(「かようび」を変換すると次の火曜日の日付に変換してくれる)や「来週」等でも日付に変換できるのですが、Appleの日本語入力では、それはできませんでした。
ショートカットキーによる変換
- コントロール+j → ひらがな
- コントロール+k → カタカナ
- コントロール+l(エル) → 全角英数
- コントロール+; → 半角英数
ここはいまいち
とまあ、さんざん褒めて来たのですが、いまいちな点もあります。
Enterキーの入力回数がすごく多い
サジェスト後の変換ができるように、だと思うのですが、Windowsに比べ、Enterキーを入力する回数がかなり多い気がします。
あと、入力をミスった時に、キャンセルするための、ESCキーの入力回数も多いです。
このあたりは慣れが必要そうです。
ライブ変換で誤変換した時に、操作がよく分からない
かなり賢いライブ変換ですが、それでも誤変換は起こります。
これは、ライブ変換が賢いから、だと思うのですが、誤変換したとき、操作に戸惑います。というか、どいういう操作が正しいのか覚えられないです。(それだけ精度が高い、と言いいたい。)
「書類ごとに入力ソースを自動的に切り替える」という設定はオフの方が良い
このような設定があるのですが、これはオフの方が良さそうです。
excelでの入力で難儀します。
まとめ
Macの「日本語入力プログラム」は、誰も気づかないところで、すごい進化をしています。
日本語の文章を入力する頻度が高い人は、これを使うと作業効率が上がること間違いなし!
ぜひお試しを!